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2011年10月18日 (火)

小出裕章さんの「R」方式は合理的だけど実現不可能だと思うわけ、など

久しぶりのエントリーは山ネタではない
そこそこ野山では遊んでいるのでそのうちに。

京大の小出章弘さんが食料の放射能汚染対策として「R」方式を主張している。
放射線への感受性が低くなっている高齢者が線量の高い食品を引き受けることで現実に生産されてしまっている汚染地域での農産物などを若年者が摂取しないようにしようというものだ。

実現できればそれなりに合理的だともいえるし、仕方がない部分もあるのかもしれない。
しかし、実現は現在の日本と世界では不可能だと考える。

実現が可能なのは格差がないか極めて少ないことと、治められるに値する政治と民がある場合だけなのではないだろうか。
日本とその他大多数、つまり世界のほぼすべての国はその状態にある。

放射線量を表示するということはつまりが線量の高いもの、高いと予想されるものは安売りされるだろう。
逆に線量の少ないものは高品質なものとみなされて高額にならざるをえない。
見た目はともかくとして、品質が悪いものが高くは買ってもらえないのが資本主義では、というか完全配給制でない限りあたりまえだ。
所得の低い世帯では高いものばかり買うことができるはずがない。

たとえ助成金を出したとしても、子ども手当てと同じように、助成金が目的のところに使われるとは限らない。
現物支給しようとも、横流ししてその分で安い(線量の高い)ものを、支給された分より多く購入するようなことも起きるだろう。

飲食店や食品メーカーにしても線量の高いものを使ったものと低いものを使ったものの2種類を分けて提供することはほぼ不可能だと思われる。そもそも食品の全量検査自体が現状ではできないのではないだろうか。

日本国内だけの場合に限らず、世界に向けても同じで、チェルノブイリの時も同様のことが起きていたらしいが、危険だという情報が少なかったり、安いものを求める途上国などに線量の高い食品が流れた。今回の福島原発の問題でも同様のことがこれから起きていくのだろう。

で、どうするか。

ほんとうに申し訳ないことだが、基本的に汚染地域での食糧生産はあきらめてもらうしかないと思う。
十分すぎるくらいの補償と移住の手立てをとって、意欲のある農家さん・食品会社には新しい土地で再起してもらう。高齢などでどうしてもという場合だけ自給のためだけの生産を許可する。
沖縄の米軍基地や成田空港などの強制収用を認めはしないが、それは行なわれた。
多くの農家さんたちは一般的には安全な(買ってもらえる)野菜をつくりたいと願っている、と思う。
企業としても、顧客のためには補償さえされれば実行できるし、実行させることは可能だろう。小沢とか自民党の議員連中が恫喝して思いどうりにすることが可能なのだから。

チェルノブイリや合衆国の核兵器製造工場跡地のように汚染地域は立ち入り禁止にする。そして後世にこんなに日本はばかげたことを起こしてしまったし、原発なんてものに頼って過ちを繰り返さないための立ち入れない「世界遺産」とするしかない。

繰り返すけれど、本当に福島などのその土地に愛着を持ち、暮らしてきた人たちに申し訳ないことなのだが、そんなやり方しか考えられないような気がするのだ。

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